ASANOT BLOG

本、越境、考える時間。編集者の日記

書評

歴史に抗する野生の移民文学

『すばる』2010年11月に寄稿した書評(松井太郎著、西成彦・細川周平編『うつろ舟 ブラジル日本人作家・松井太郎小説選』)を再掲載します。 1917年生まれ、日本語で書く現役最長老級の小説家による初の作品集だ。ただし著者は「日本」文学の伝統に属す…

本当の自由とは何か

『山と渓谷』2016年10月号に寄稿した書評「今月の一冊・『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』今福龍太著」を再掲載します。 森に吹く「自由」の風が、不思議な親しさをもって、読書に集中する額をなでていく。本を介して野の道を逍遥する者の心に、ハックルベリ…